Ep.8 — FBX Export Options(エンジンインポート用の詳細オプションガイド)
Markdownダウンロード 画像込みダウンロード要約:FBX オプションパネルの上部エリアは 3ds Max の標準 FBX エクスポート機能に接続しており、下部エリアは Fast-Ref 独自のネームスペース削除・ルート位置リセット・変数式ファイル名自動生成機能を提供します。一度設定したオプションはプリセットとして保存してチームで共有しましょう。
1. オプション制御の核心メカニズム
Fast-Ref のエクスポーターパネルは設定値を Preset(プリセット)ファイルとしてハードディスクに保存し、単体エクスポートでも夜通し大量ファイルを処理する Batch Tool(EP09)でも同一プリセットで完全制御するため、出力のばらつきをゼロにします。
2. 3ds Max 標準 FBX 制御エリア(上部)
3ds Max エンジンが提供する FBX SDK オプションと接続しており、実務のヒントを中心にまとめます。
| オプション名 | 実際の機能 | 💡 実務ガイドとヒント |
|---|---|---|
| Animation | FBX にキーフレームアニメーションデータを含めるか否か | アニメーションクリップを書き出す場合は当然 On にします。ただしエンジンにキャラクターの外形(Skeletal Mesh)を最初に登録する際は、これをオフにして 0 フレームの T-pose 状態でクリーンに書き出すのが良いです。 |
| Skin | メッシュにボーンが付いたスキンバインディング情報の有無 | - メッシュ初回登録時:On - アニメーションクリップのみ抽出時:Off 👉 エンジンにキャラクターメッシュがすでにある場合、アニメーションクリップ用 FBX を書き出すときに Skin をオフにすることで、ファイルサイズが 1/10 になりエクスポート速度が数十倍速くなる強力な実務テクニックです。 |
| Shape | フェイシャルアニメーションに使うブレンドシェイプ / モーフデータの有無 | フェイシャルアニメーションを使うメインキャラクターは必ず On にします。 |
| Bake Animation | 元のフレームレートに関係なく 1 フレーム単位でキーを固めて保存 | エンジン内部の物理補間衝突を防ぐために 必ず On にすること(Bake On)が、アニメーション潰れを防ぐ実務標準です。 |
| Smooth Groups | 3D メッシュ面の滑らかなシェーディング情報の保存 | 必ず On にします。 うっかりオフにしてエンジンに入れると、きれいなキャラクターがマインクラフトのキャラクターのようにカクカクした状態で出力される大惨事になります。 |
| Texture Embed | テクスチャ画像ソース自体を FBX ファイル内にバイナリデータとして埋め込む | 必ず Off にします。 オンにすると、1 つの FBX ファイルに数十 MB の画像が詰め込まれてファイルサイズが制御不能になります。パスは 3D シーン内で相対パスのみで管理するようにしてください。 |
| Up Axis | ゲームエンジンが基準とする「上方向」軸の設定 | - Unreal Engine:3ds Max と同じ Z-up 軸設定 - Unity Engine:Unity プリセットボタンを押すと Y-up 軸に自動マッピング調整 |
| Units | エンジン内のスケール単位合わせ | 3ds Max はデフォルト cm スケールを使います。Unity(m 単位を好む)などのアウトプットに合わせて、スケール係数を Unity 用プリセットで必ず手動検証してください。縮小 / 巨大化バグを防げます。 |
| File Version | FBX 書き出しファイルフォーマットのバージョン | 現在業界で最もエラーが少なく安定した FBX 2020 フォーマットに統一することが推奨されます。 |
3. Fast-Ref 専用エクスポート制御エリア(下部)
Fast-Ref 内でのみ提供される実務中心の自動化機能です。
✂️ Remove Namespace(ネームスペース自動除去)
マルチ配置のために一時的に付けた Mable_A:L_Hand のような名前から接頭辞を強制除去し、エンジンインポーターには純粋な元のボーン名 L_Hand のみで保存・送信します。エンジン内でリターゲットが崩れる心配は不要です。
🎯 Reset Root(ルートボーンの原点強制固定)
キャラクターがワールド空間を前方へ走るアニメーションが入っていても、エンジン内部のルートモーション演算やバインディング規則のために 最上位のルートボーンの位置と回転を原点(0,0,0)に強制固定して出力しなければならない場合があります。
- 特定のルートボーン名を認識して原点に強制ホールドし、必要に応じて Z 軸 90 度などの補正回転を加えてキャラクターの前方方向を整列させます。
- 🚨 注意点(非常に重要):この機能はエクスポート時にキャラクターのシーン座標を一時的に演算するため、FBX 抽出直後に作業用 .max ファイルを保存せずに閉じることでシーンアニメーションの汚染を防ぎます。 リードがアーティストたちに強く叩き込むべき重要なヒントです。
4. 変数式ファイルネーミングルールの設計
出力される FBX ファイル名をアーティストが一つひとつ入力するのではなく、以下のダイナミック変数を組み合わせてルールとして定義しておくと、ファイル名が自動生成されます。
[Original File Name]:現在のシーン max ファイル名[Namespace]:そのキャラクターに付与されたユニーク名[Date]:今日の日付の自動スタンプ[Auto Namespace / Index]:シーンにキャラクターが 1 名だけなら元の名前でクリーンに書き出し、2 名以上検出された瞬間に自動でファイル名_Yuna・ファイル名_Milaなどに自動展開する非常にスマートな自動化演算です。
🏷️ Create Rigging Data(Export to Selection - ES タグ)
ビューポート全体を選んで書き出すのではなく、リガーがキャラクターのマスターセットアップ時に登録した Selection Set 名(例:Export Body)を読み取り、メッシュとスキニングウェイトデータのみを精密にフィルタリングして書き出します。構文に問題があってエクスポーターが迷子になると、パネル右側に直感的な赤いエラーマークで教えてくれるので確認・修正が容易です。
📁 Create Subfolder Per Max Files(シーンファイルごとのサブフォルダ分割)
- チェック On:カット単位のシネマティックシーンのように複数キャラクターが入り乱れて書き出される場合、作業シーン名でサブフォルダを自動生成してまとめるのでデータの整理が楽です。
- チェック Off:アクションループ(Run、Walk、Idle)のように 1 キャラクターのモーションクリップだけをフラットに書き出す場合に推奨です。

